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| 浦東新区の高層建築群。洋上にぱっかり浮かぶ満艦飾の客船のようにも見える。 |
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「いやー、上海楽しかったよ」。なんて、友人とお茶を飲みながら帰国後、上海旅行の報告をしていたら、東京は練馬の御嶽神社の神主から突然電話が掛かってきた。「ご旅行はいかがでしたか?」。
旅行の面白さにもうすっかり忘れ去っていた。実は、「上海に行ってみない。楽しいよ」 と、作家の嵐山光三郎さんに電話でツアーに誘っていただいて、即座に「行きます」と返事をしたものの、自分は大の飛行機嫌い。その上その日程の途中が、母親の命日に重なっていたので、小心者は震え上がった。そこで、もったいなくも友人で某音楽賞も受けている神主さんに相談をした。「旅先でご遥拝されればいいですよ」 と、半分馬鹿にされながらも真面目なお答え。それではということで、気恥ずかしくも神社の拝殿でお払いをしてもらっていたのだった。
「ドドドド、ドーン」 と大太鼓まで鳴り響かせてやってもらっていたのに、人間というのは勝手なもので、無事生還したらもうすっかりそのことを本人は忘れ去っていたのだ。 |
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いやいや上海のそのきらびやかさに驚かされました。偏西風に逆らって飛行機が飛んだために一時間ほど到着が遅れ、夜になった。すると、ホテルに向かう途中のバスの中で、眼中一杯にライトアップされた浦東地区の高層建築群が、飛び込んできたのだ。ビルのことごとくに電飾が施されている。まるで豪華客船が満艦飾に飾られているようだ。「元気一杯の上海です」。という叫び声が聞こえてくるようでもありました。
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浦東新区の夜景。浦東新区は上海の国際・経済・金融の中心地として発展している。 |
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「夢の十字路(すまろ)か、紅口(ほんきゅ)の街か」。上海に関心を持ったのは、十五年程前のこと。この歌詞が盛り込まれている 「夜霧のブル−ス」 を、発明されたばかりのカラオケで覚えてからだ。
その歌に出てくるイメージと現実の上海はまるっきり違う。紅口は、日本租界のあったところ。歌によると、女性が泣きながら、男にリラの花を投げる。でも男は、それが男というものさ、と 「何も言わずに笑ってみせる」。
こんな明治の男かたぎみたいな物語が展開されるような、街の雰囲気はもうまるっきりありません。
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華やかな中心街。近代的なビルが、古い町並みを 圧倒して立ち並んでいる。 |
| (写真左から)左手が魯迅が剤後に住んでいたところ。亡くなったときのまま保存されている。/豫園の風景。ここでは小籠包 など美味しい中華料理が食べられる。/少し郊外に足を伸ばすと、古い町並みに出会うことができる。 |
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現代の上海は、電飾ぎらぎらのもうハイテク都市です。430キロ以上スピードが出るリニアモーターカーまで走っています。
でも、その一方。満艦飾の電飾の対岸の、外灘(ばんど)と呼ばれる地域には、旧中国銀行本店などの租界時代に建てられた欧米様式の古い建物が残っている。マッカ−サーが日本から接収して使っていた昔の第一生命の本社のような建物がずらり並んで、今昔の感があります。
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近代都市に生まれ変わった上海だが、まだ昔の建物も残っていて、「今昔」を味わうことができる。 |
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古いビル群も夜はライトアップされて、かつての上海が 「まだ元気だよぉ」 と叫んでいるふうでもある。
でも、やっぱり上海の、一の自慢は満艦飾の中に聳え立つアジア一の高さを誇るテレビ塔、グランドハイアットなどのビルの一群だろう。 |
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今回の旅には嵐山光三郎さんのほか、隠居の達人の坂崎重盛さん、イラストレーターの南伸坊さんら、大者も参加されました。ジャズ奏者の中村誠一さんも同行していたので、みんなで上海のジャズの名門、「JZ CLUB」 へ行った。 ピアノに、ドラム、ベース、サックスの四人のバンド。みんな若い。その若手バンドの中に突然、誠一が乱入したのである。ベテランの誠一がソプラノサックスで、参加したのだ。舞台上の彼らの演奏にも緊張が走ったのが分かった。 |
「JZ CLUB」ではセッションができる。外国人のバンドに飛び入り参加し、持参のサックスで演奏する中村誠一氏。 |
サニー・ローリンズの名曲に、室内の空気がぐっと熱くなった。ジャズ奏者、中村誠一のサックスがうなる。セッションにリズムを取り、スイングする日本人客もいる。
誠一の吹くサックスの音色がCLUBの窓からこぼれて、上海の夜空に響きわたっていった。 |
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骨董品がずらりと並べられている。ちょっと買う気を見せると、すぐに計算機を持ち出し交渉が始まる。 |
◆ 出所はみな同じ?
豫園の骨董店を見た。どうもここの商品は出所が同じものが多いようだ。毛沢東をデザインした時計も色眼鏡もみんな。だから、楽しみは値下げ交渉のみ。一生懸命値下げさせて、買ったと喜んでも、隣の店に同じものがもっと安くあるなんてざら。また、毛沢東の時計は動かしたら一時間後にもう10分も狂った。
◆ 楽隊と一緒にぜひ行進を
新天地では、よく外国人の楽隊による行進がある。広場を演奏しながら練り歩く。このときは楽隊と一緒に踊りながら行進すると楽しいです。
◆ スリに注意
お金持ちの日本人と見たら、缶カラをもって、お金をもらいにくることがある。それは仕方ないとしても、体を触ってきたら絶対に注意してください。財布がなくなるのはまだしも、パスポートが無くなったらしばらく日本に帰れないかも。 |
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長宗我部 友親
(ちょうそがべ・ともちか)
親房系長宗我部家の十七代。通信社の記者を経て、現在株式会社企画の庭の代表取締役。著書に『なごやの忘れもん』、『街かど経済入門』などがある。 |
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