そら飛ぶ庭
   

介護日記
 
2013.7.16 

Diary of Country Life
Nursing of My Parents

週一回の洗濯

自分、虫歯見つかる

父、満100歳まで生きられる

大島  一洋 

ノウゼンカヅラ
のこぎり草

■誕生日
 
 6月1日。70歳の誕生日。古稀である。自分では、とてもそんな歳とは感じられない。
 出版健保から「健康保険高齢受給者証」が届いた。
 誰からもお祝いメールなし。息子も娘も、それぞれの生活で大変なのだろう。

金露梅
エリンジウム

■白内障

 風景も人の顔も霞んで見える。白内障がひどくなったようだ。強い日差しがまぶしいのでサングラスを買った。薄い色のやつだが、慣れないせいか、うっとおしい。次の市民病院眼科検診は9月9日の予定だが、それまで待つしかない。今度は手術するよう頼むつもりだ。

■清掃日

 6月9日(日)。この町には市内一斉清掃日という制度があり、各区、各班がそれぞれ決められた場所に集まって、草取りや、溝掃除をする。朝8時半と早い。自分の家は14区5班で、隣の空き地の向こう側の坂道の草取り。気の早い人が多く、定刻に行くと終わっていることがあるので、8時15分に行った。7〜8人が集まり、40分ほどで終了。

 
蛍袋

■芝居見物
 
 6月8日(土)。同級生の磯貝啓子が所属している「劇団・夜明け」の定期公演があるというので、午後、高木、牛丸と待ち合わせて「常盤座」へ行く。「常盤座」は市内の高山という場所にあり、明治23年(1890)築の古い歌舞伎小屋。出し物は「おばあさんと酒と役人と」(ふじたあさや作)、「父帰る」(菊池寛作)。二階席も含めてほぼ満員。

常磐座

■週一回

 
 草刈りや坂道の掃除をすると、ぐっしょりと汗をかくので、必ずシャワーを浴びるが、入浴と洗濯は週に一回、土曜日か日曜日と決めている。以前にも書いたように、独居老人の入浴は怖いので、昼間にする。携帯電話を近くに置いて浴槽に入る。
 お風呂の湯を使って、一週間分の洗濯をする。古い二層式の洗濯機だ。

梅花藻
立派な百合

■永遠の0

  遅ればせながら百田尚樹の『永遠の0(ゼロ)』を読了した。特攻隊の話だが、よく調べて書いている。読みながら、安部晋三首相の顔がちらちらした。あいつら、この時代に戻したがっているのじゃないか。

■歯医者

 食後、歯間ブラシを使っているが、ちょっと痛い部分があるので、渡辺歯科に予約。すると、全然別な所に虫歯があると言われた。次の診察日を予約し、治療を受ける。加齢による歯周病が嫌だし、口臭も気になる。

 

■葬儀
 
  父の短歌の弟子で、歌会への送迎でお世話になった女性が81歳で亡くなったので、父に伝えると「恥ずかしくない額」を包んでくれ、と言うので、通常よりやや多めにする。
「中津川斎苑」で行なわれた、通夜と告別式の両方に父の代理で出席した。

アストロメリア
お茶を飲む父

■DVDデッキ

 自室の座椅子の袖の布が破れて木が丸出しになったので、「アピタ」で新しい座椅子を買う。古いのは捨てないで、袖の部分にタオルを巻いてガムテープで止めた。茶の間に置くと、テレビがゆったり見られる。
 こうなるとDVDのデッキが欲しくなった。パソコンでは重いDVDは見られないからだ。電気店「デオデオ」で、安いデッキを買った。おかげで「めぐり逢い」や「ラストエンペラー」「フレンチコネクション」を見直すことができた。

■梅雨

 台所の灯油ストーブの灯油を抜いて、廊下の隅の倉庫にしまう。自室のこたつを机に交換する。ところが、梅雨に入ったら、朝晩は寒い。何を着たらいいのかわからない気温。

紫陽花
隅田の花火という紫陽花

■オススメ映画


 「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」が面白い。船が嵐で転覆し、救命ボートに少年と虎が残される。さてどうなるのか。これは説明してしまうと見る意味がなくなってしまう。インド映画。

■生楽館

 父には毎週水曜日に会いに行くようにしている。金券ショップで買うと、多治見まで740円が700円ですむことがわかった。
 ある日、医者に呼ばれた。血液検査の結果、ガンの進行具合を示すPSA値が下がっているという。つまりガンの進行が止まっているのだ。
「9月25日が、父の満100歳の誕生日ですが、それまで生きられますか」
と聞くと、
「ああ、それまでは大丈夫でしょう。年内持つかどうかは、わかりませんが」
との答え。おお、念願の100歳まで行けそうだ。この担当医の言うことは、今まで全部はずれているので、ひょっとすると、父は年を越して、母の命日1月18日くらいまで生きてしまうのではないか。そんな気がする。

ひげを剃る父

今月はあまり書くことがなかった。単調な同じことの繰り返しだからだ。


                                                                 (次回へつづく)


大島 一洋  (おおしま・いちよう)
1943年岐阜県中津川市生まれ。早稲田大学第一文学部美術専修科卒。
大和書房を経て、平凡出版(現マガジンハウス)に中途入社。「週刊平凡」「平凡パンチ」「ダカーポ」「鳩よ!」などの雑誌および書籍編集にたずさわり、2005年定年退職。現在はフリー編集者&ライター。著書に『芸術とスキャンダルの間』(講談社現代新書)。
 
 
 
 


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