そら飛ぶ庭
   

介護日記
 
2011.8.9 

Diary of Country Life
Nursing of My Parents

お盆行事

庭木剪定と雑草刈り

弟、来る

大島  一洋 

朝顔
散歩する父

■読む

 現在、自分が定期的に読んでいる雑誌は以下の通りである。
『週刊朝日』「週刊文春」『文藝春秋』『本の雑誌』『小説新潮』『波』『本』『ちくま』『一冊の本』『本の話』『新刊ニュース』
 不定期に読むのは『SPA!』『新潮』『オール讀物』『小説現代』などである。
 これだけの雑誌に目を通すのは、けっこう大変。時々、読まないうちに次の号が来てしまったりする。
 新聞は父が朝日新聞をとっている。自分は昼食後、喫茶店でコーヒーを飲みながら「中日新聞」「中日スポーツ」を読む。
 この他に新人賞の下読みがあるが、これは辛い。350作の中から5作を選ばなくてはならない。7月15日にダンボール箱7個届いた。置く場所に困るくらいだ。8月半ばまで読み続けることになる。
 単行本は、パソコンでDVDを見るようになってから、ほとんど読めなくなってしまった。今月読んだ本は伊集院静『なぎさホテル』だけ。噂には聞いていたが作家デビュー前の無頼で暢気な日々が綴られている。氏とは宴会で一度会ったことがある。

新聞を読む父
ンーゼンカズラ

■見る

 テレビは夕方6時のニュースを茶の間で見るだけ。自室にはラジカセしかない。
 パソコンで映画を見ることが多いが、最近見て面白かったのは『アバター』『ハート・ロッカー』。両映画の監督は元夫婦で、妻のほうがアカデミー賞の作品賞、監督賞をとってしまった。興行的には前者の大勝だが。
『ザ・ウォーカー』デンゼル・ワシントンがいい。
『ダブル・ミッション』ジャッキー・チェンのスピーディなコメディー。
『ソルト』アンジュリー・ジョリーの魅力で持ってる映画。
『シャーロック・ホームズ』(ガイ・リッチー監督)は、これまでのホームズの紳士的イメージをぶち壊して成功した。

百日紅
トルコ桔梗

■書く 

 同人誌を退会してしまったので、締切がなく、小説は構想のままだ。この「田舎日記」を書くのが主な仕事。これだけではいけないと思っている。

■聞く

 読書に疲れると、ジャズや落語を聞くこともあるが、ほぼ毎日聞くのが「ラジオ深夜便」。
 7月23日のゲストは伊集院静だった。彼は、最近『大人の流儀』や『いねむり先生』が売れてるし、週刊誌で人生相談などもして、注目度が高くなっている。在日であり、弟を事故で亡くし、夏目雅子と結婚したが、彼女も亡くなった。その後、篠ひろ子と再婚して仙台に住んでいて震災に会っている。
 以前はギャンブル狂の無頼だったが、今もその気配を残しつつ渋くなってきた。「ラジオ深夜便」でも本気で怒っていた。山口瞳のあとを継ぐのは彼か。

なす
色変わり紫陽花

■お盆

 この町のお盆は7月13,14,15日である。
 毎日、猛暑が続いているので、夕方なら少しは涼しいだろうと、12日の夕食後、打越(うちこし)の墓掃除に出かけた。Gパンに長袖シャツ、キンチョールを持って。
 ところが全然涼しくない。暑くて汗がだらだら流れる。溜まった落ち葉を掃き、どくだみを抜いた。墓を雑巾で拭き、花を活け、線香をあげた。疲れた。
 13日午前9時半、東円寺の坊さんがきて、仏壇の前で読経5分。お布施3000円。これは母が亡くなってから毎年、予告なく現れる。

坊さんの読経

■酒

 晩酌はキリンのフリーにしているので、飲んでいないと同じ。酒場へは週に3回ほど。この町で一番安い「にしの」へ9時ころから10時半まで行くことが多い。たまに「いちりき」へはしごする。この二軒の店以外は自分では行かない。還暦合唱団のあとの「かかし」は2か月に3回。これは合唱のあとお腹がすくから焼きそばと焼うどんを食べに行くだけ。あとは同級生に誘われれば行くけれど、ほとんどない。
 酒場へ行かない日は、夜9時まで仕事をし、自宅で缶ビール2本と麦焼酎の水割りを3杯ほど。ガンマGTPが300と高いので減酒しているつもりだが、どうも効果は薄い。朝起きたときに肝臓のあたりが重いので悪いとわかる。
 酒はストレス発散の手段なのだが、つい飲み過ぎるので困る。最近は酔いが早くなった。

■芥川賞・直木賞

 7月14日、両賞の発表があった。知り合いの作家は石田千が芥川賞に、島本理緒が直木賞の候補になっていたが、芥川賞は受賞者なし。直木賞は池井戸潤の『下町ロケット』。彼は岐阜県八尾津市出身らしい。

おいらん草

■庭木剪定と草取り

 7月25日午前9時ころから、馬島さんが庭に入り、庭木の剪定と雑草刈りを始めた。
 午後、買い物から帰宅したあと、自分もGパン、長靴にはき替え、池からの溝を掃除した。剪定した小枝や雑草が溜まっている。それを鍬ですくい上げる。泥もさらう。雨樋の水がこの溝に流れ込むようになっているので、溝さらいは大事な仕事だ。
 3時に馬島さんにお茶を出す。縁側に座って饅頭と雑菓子。
 馬島さんの仕事は夕方6時に終わった。

■弟帰省

 7月26日午後2時ころ、弟が到着した。
 打越の墓掃除に行く準備をする。幸い晴れてきたが、気温は高くない。父も行くと言い出したので、3人でタクシーに乗る。2週間前に自分が掃除に来ているので、ごみは少なかった。父は立って見ていたが、ふと洩らした。「この墓へ来るのは、今日が最後かもしれんなあ」。おいおい大丈夫か、と弟と顔を見合わす。
 夕食はヘルパーをキャンセルし、「アピタ」内の寿司屋で盛り合わせ、太巻き、稲荷寿司、鯖寿司などを買ってきて、台所で食べた。自分はすぐお腹がいっぱいになり、買い過ぎたかなと思ったら、父と弟がきれいに全部たべた。父の食欲に驚く。
 夜は9時ころから、自室で弟は芋焼酎、自分はビールと麦焼酎で雑談。

墓掃除の後で

 翌朝は自分が三人分の朝食を作る。食後、まず茶の間の絨毯を巻き取り、茣蓙を敷いた。炬燵を片付け、机を出す。次に自分の部屋の絨毯巻き取り。本箱などが多いのでまず半分巻き、そこへあと半分にある机やパソコンを移動させ、全部巻き取った。掃除機が電気スタンドに当たり、壊れてしまった。疲れた。とても一人ではできない。このために弟は帰省したのだ。
 昼食は自分が三人分のきしめんを茹でた。
 午後は自由時間。弟は同級生に会いに行った。自分は「アピタ」の電気製品売り場でLED電球のスタンドを購入。夕食用の惣菜、ポテトサラダ。きんぴら、いんげん胡麻和え、野菜煮などを買う。ちょっと多すぎたかと思ったが、三人で全部食べた。
 夕食後、父と弟は茶の間で短歌の話をしている。父が歌を作ることを止めてしまったので、弟が止めるなと説得している。前回、弟が来たときもそうだったが、父は説得されてその気になるが、弟が帰ってしまうと、もう諦めている。
 父、弟、自分の順に入浴し、9時ころから自室で弟と雑談。弟は酒に弱いので、10時半には和室へ引っ込んで寝てしまった。

 翌日、朝食後、応接間の椅子カバーと台所のカーテンを夏物に交換する作業をし、弟は10時に帰京。

アロハシャツを着た父
チンシバイ

■秋元康批判

 『ちくま』8月号の佐野眞一「テレビ幻魔館」を読んでいたら、以下のような罵倒が出てきた。
 「秋元という男に才能があるとすれば、素人の女の子に化粧をほどこしテレビという電波女郎屋に売り飛ばす女衒としての才能だけである。秋元は今頃きっとAKB48の「総選挙」で大儲けして、高級すし店あたりでにんまりしながら、芸能人たちといぎたなく美食していることだろう。醜悪この上ないといったらありゃしない。今も避難所暮らしする大人しすぎる被災者たちになりかわり、次の儲けを画策しているに違いないこの男の頭を薪ざっぱで思いっ切りぶん殴ってやりたい。」
 これは私怨か。でも、そう思っている人は多いかもしれない。佐野眞一も秋元康も好きではないからどうでもいいが、東日本大震災のことばかり考えて生活するわけにいかないのも事実。
 さらに、新潟・福島に豪雨。川が氾濫している。なんだか今年の日本はおかしい。まだ何か起きるかもしれない。

グラジオラス
紫のグラジオラス

■精算

 7月分の精算をした。総支出13万1997円。今月は特別出費が4万円もあり、それをのぞけば、実質生活費は10万以内におさまっている。
 今月は新人賞の原稿下読みに時間をとられた。これは来月半ばまで続きそう。
 この町の8月は花火大会や夏祭りで賑わう。同窓会旅行もあるし、個人的にはけっこう忙しい月になりそうだ。     

(次回へつづく)


大島 一洋  (おおしま・いちよう)
1943年岐阜県中津川市生まれ。早稲田大学第一文学部美術専修科卒。
大和書房を経て、平凡出版(現マガジンハウス)に中途入社。「週刊平凡」「平凡パンチ」「ダカーポ」「鳩よ!」などの雑誌および書籍編集にたずさわり、2005年定年退職。現在はフリー編集者&ライター。著書に『芸術とスキャンダルの間』(講談社現代新書)。
 
 
 
 


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