そら飛ぶ庭
   

介護日記
 
2009.10.05 

Diary of Country Life
Nursing of My Parents

自分、自律神経失調症

父、96歳の誕生日

父の体調に微妙な変化

大島  一洋 

■「胃が痛い」と父
9月1日(火)晴
 8月分の生活費を精算する。支出合計は10万598円。10万を少し超えたが、シルバー代金、墓掃除関係の特別出費を除けば6万2870円で、一日平均2000円。
 午後、買い物から帰ると、父がやってきて「胃が痛いから正露丸をくれ」と言う。以前、正露丸を服んで吐いたことがあるので心配だったが、2錠だけ渡す。しばらくしてベッドへ行ってみると「もう治った」と言った。
 夜、ずっと原稿読み。熱は37度を超えることがなくなり、上がっても36度8分。深夜には36度3分まで下がる。

千日坊主
テレビを見る父

9月2日(水)晴のち曇
 一日中、応募原稿読み。関口、結城氏から届いたのと自分の分を再読。
 読み疲れて、夜9時頃「にしの」「すし天」とはしご。11時半帰宅。

9月3日(木)曇
 朝食後、洗濯。
ずっと原稿読み。関口、結城氏と電話で相談し、「坊っちゃん文学賞」の二次選考通過作品13本を決める。
 夜8時「還暦合唱団」に参加。「かかし」で軽く飲む。11時半帰宅。

9月4日(金)曇のち晴
 応募原稿読みが終わったので、三洋堂まで歩いてDVD6本借りる。
 夜、DVD「24」シーズン5の1、2、3を見たあと読書。

9月5日(土)晴
 午後、父の寝室、茶の間、和室に掃除機をかける。夕方、弟・史洋が帰省する予定なので、和室に彼用のふとんを敷く。
「坊っちゃん文学賞」の二次選考通過作品13作を、宅急便でマガジンハウスの書籍部へ、月曜日午前中配達希望で送る。三次選考は書籍編集部が行ない、最終候補作8本を決める。つまり5作落ちることになる。
 夕方6時半、弟到着。父と茶の間で話しているあいだ、自分はDVD「24」シ−ズン5の4を見ていた。 
 8時頃から。父、弟、自分の順に入浴し、9時頃自室で弟と雑談。彼は芋焼酎、自分はビール。自分が父より先に死んでしまう場合を考えて、その際の処理を真面目に相談する。父の元気なのを見て「親父は100歳まで生きるぞ」と弟が言う。あり得るかもしれない。

ペチュニア
彼岸花

■「食欲がない」と父
9月6日(日)晴 暑し
 午前7時半起床。弟も起きて、朝食用の大根おろしを手伝ってくれた。朝食後、洗濯。
 午後、父、弟と3人で打越(うちこし)の墓へタクシーで行く。墓の脇の崖の上で誰かが草刈り機を使ったらしく、草の切れ端が墓に散乱していた。掃除し、墓を拭き、花を供え、線香をあげる。ものすごい暑さにまいった。
 帰宅して少し休んだあと、弟と父の歌碑がある遊歩道を散歩。喫茶店「ショパン」に寄ってコーヒー。
 夕食は「アピタ」内にある台湾料理店ですます。
 夜、DVD「24」シーズン5の5、6を見る。9時過ぎから弟と雑談。熱帯夜。暑くて寝られない。

9月7日(月)晴
 午前10時に弟帰京。
 洗濯。弟のふとんを干す。
 午後、三洋堂、図書館「夢」「アピタ」と回り、いったん帰宅してから人材センターへ行き、8月分のシルバー料金1万272円を支払う。
 弟のふとんを取り入れ自室の押入れに収納。
 夜、DVD「24」シーズン5の7、8を見たあと「にしの」「じゅうべえ」「いちりき」とはしご。午前零時帰宅。ちょっと飲みすぎた。

9月9日(水)晴のち曇
 午前9時頃から、馬島さんが庭に入っている。池から上げた泥の処理と、前庭の歌壇の雑草の根を掘り起こし、新しい土と入れ替える作業。
 父は午前中、市民病院へ眼科の定期健診に行き、午後は歌会へ出かけた。元気のいいことだ。
 夕方4時、馬島さんにお茶を出す。饅頭とかりんとう。シルバーさん来て夕食準備。両方を同時にこなすのは気疲れする。父は4時半帰宅。
 夕食時、父が「食欲がない」と言うので、自分が父の半分を食す。一日中出かけて動き過ぎたせいだ。
 夜、DVD「レッドクリフ PartII」を見る。熱37度1分。どうもおかしい。ストレス熱が続いているのか。

ほおずき
父の歌碑

■微熱消えず
9月10日(木)晴
 午前11時頃から馬島さんが入り、畑側の石垣の隙間にコンクリートを詰める作業を始めた。崩れるのを防ぐためだ。
 午後、「夢」「アピタ」と回り、「まるみ薬局」で「長城清新丸」なるものを買う。「夢」の客が疲労回復にすごく効くと言っていたから試すことにした。パチンコ玉より少し大きめの丸薬で、8つに切って空腹時に服む。一個3000円と高い。
 夕方4時、ヘルパーさんが来てメニューを指示したあと、馬島さんにお茶を出す。最中とかりんとう。また夕食準備と重なってしまった。
 5時過ぎ馬島さんの作業終了。料金2日分と材料費とあわせて2万7000円。
 夜、DVD「真実の行方」「うなぎ」を見る。熱37度3分。寝酒の缶ビール2本と焼酎の水割り。午前零時、熱36度5分に下がる。

9月11日(金)晴
 午前7時半起床。寒い。ジャージーを着る。
 朝食後、再就寝。10時半起床。「長城清新丸」を服む。なんとなく効くような気がするが、癖になりそうなのが心配。
 午後、三洋堂、「夢」「アピタ」と回る。
 夜、DVD「シャッフル」を見る。熱、なんと37度4分。今までで一番高い。
 寝酒に缶ビールと焼酎。午前零時半、就寝前に熱を測ると36度6分。どうなっているのか。

9月12日(土)雨
 起床時の熱、36度3分と平熱。これがどんどん上がっていくのだ。
 午後、父が歌会に出かけた。図書館「夢」「アピタ」と回る。熱36度7分。
 ヘルパーさんが来る前に、里芋を小さく切って茹でる。朝のみそ汁用。5〜6個ずつラップに包んで冷凍する。
 夜、DVD「シップ・オブ・ノーリターン」「出口のない海」を見る。熱37度4分。
 寝酒に缶ビールと焼酎。熱36度6分。酒を飲むと熱が下がる。肝臓のせいか。

9月13日(日)晴
 午前7時半起床。寒い。熱36度3分。平熱。
 朝食後、洗濯。再就寝。10時半起床。熱36度7分。
 午後、三洋堂、図書館「夢」「アピタ」といつものコース。帰宅して坂道を掃く。熱36度9分。
 ヘルパーさんの来ない日。夕食は湯豆腐とまぐろの刺身。
 夜、DVD「夜のピクニック」を見る。熱37度0分。読書しながら缶ビールと焼酎。午前零時、熱36度6分。

秋めい菊
白いペチュニア

■母の下着を干す父
9月14日(月)晴
 30分早目に起きて、朝食の準備をし、7時半に可知医院の順番取りに並ぶ。自分の微熱を診てもらうため。5番だった。
 朝食後、9時頃可知医院。問診、触診では微熱の原因不明。とりあえず血液検査のため採血。
 午後、「夢」でコーヒーとスポーツ新聞。吉田米店に米5キロ届けてもらうよう頼み、「アピタ」で買い物。帰宅して、父の寝室、茶の間、和室、廊下に掃除機をかける。
 夜、読書。8時半頃、熱37度あったが、思い切って「にしの」「いちりき」とはしご。一週間ぶりの酒場。10時半帰宅。熱を測ると36度3分の平熱に戻っていた。

9月15日(火)曇
 午後、三洋堂、「夢」「アピタ」と回る。いったん帰宅して午後2時半、可知医院へ夕方の順番取り。熱37度1分。
 夕食後、5時45分、可知医院へ。昨日の血液検査の結果を聞く。ガンマGTPは293に下がっていた。節酒の効果が出ている。ただGOT,GTPが少し高い。一番心配した体内炎症数値CRPはマイナス。体内に炎症はないということだ。結局、可知先生の診断は自律神経失調症。あれこれ気を使い過ぎだとのこと。やはりストレスなのだ。グランダキシンという薬の処方箋をもらう。微熱の原因がわかって、ほっとする。
 夜、DVD「24」シーズン6の1、2を見たあと読書。

9月16日(水)晴
 天気がいいので、父がまた母の古着を干している。なかにはスリップなど下着まである。今さら母の下着を干してどうするのだと思ったが、父にとっては儀式に近いものだろうから黙っていた。
 夜、DVD「24」シーズン6の3、4、5、6を見る。

9月18日(金)晴
 午前8時10分前に可知医院。父の定期健診の順番取り。15番だった。
 母の月命日なので、仏壇を開け、線香をあげる。
 父は10時半に可知医院へ出かけ、11時半に帰ってきた。
 午後、図書館で資料を検索したあと「夢」へ。自分が自律神経失調症だと話すと、客の一人が「六君子湯」という薬が効くと教えてくれた。「まるみ薬局」で聞くと、食前に服む胃薬らしい。神経性胃炎用で一袋170円とけっこう高い。10袋購入。
 花屋で仏壇用の花を買い、帰宅して活ける。父が仏壇の前に30分くらい座っていた。
 4時半過ぎてもシルバーさん来ない。連絡もつかない。仕方なくメニューを湯豆腐と鯵開き焼きに変えて自分で準備する。シルバーさんは今日が木曜日と勘違いしていたらしい。
5時頃謝りに来た。自分も日付や曜日をよく忘れるので他人事ではない。
 夜、DVD「24」のシーズン6の10、11を見たがファイナルの12が片面2層で映らない。映る場合もあるので何度も試したがダメだった。読書。

母の月命日に線香をあげる父
孔雀草

■「母ちゃん、お休み」
9月19日(土)曇のち晴
 朝食時、父が「冷凍した里芋をみそ汁に入れちゃあかん」と言う。二度煮ることになってカスカスになっているとか。自分は気が付かなかったが、父は里芋に詳しいからわかるのだろう。
 午後、父は歌会へ出かけた。自分は三洋堂、図書館「夢」「アピタ」と回り、2時過ぎ帰宅。父の留守の間に、寝室、茶の間、廊下に掃除機をかける。3時過ぎ、父帰宅。
 4時頃、消防車が3台、サイレンを鳴らして宮町のほうへ走っていった。交通渋滞に巻き込まれて15分遅れたヘルパーさんによると、東宮町のK建設会社の二階部分が燃えたらしい。台所からの出火とか。
 夜、DVD「宿命」を見る。熱36度7分。入浴して缶ビールを飲みながら読書。午前零時半、熱36度4分。

9月20日(日)晴
 午前7時半起床。寒い。ふとんの上から毛布をかぶり、靴下まではいて寝ていた。熱36度3分。平熱。
 朝食後、洗濯。空気は涼しいが、いい天気になりそう。
 午後、「梅の木」「アピタ」。1時半帰宅。熱36度8分。散歩にいい気温だがこんなに熱があっては辛い。
 夕食後、熱37度5分まで上がる。
 夜、DVD「時雨の記」を見る。
 父はいつも夜8時から8時半の間に寝るが、必ず仏壇に「母ちゃん、お休み」と声をかけている。
 シャワーを浴び、缶ビールを飲みながら読書。熱36度5分に下がる。

9月21日(月)晴 敬老の日
 午前9時半、「杉山鍼灸院」。気持ちよく寝てしまった。効いた感じ。熱36度6分。
 午後、図書館、「夢」「アピタ」と回る。
 8時過ぎ「にしの」「山海山」とはしご。久し振りに飲みに出た。11時半帰宅。熱36度4分。

食事する父
おぎないし・ぎぼうし

■奇妙な気候
9月22日(火)雨のち曇 国民の休日
 朝食後、再就寝。10時半再起床。熱37度。午前中にしては高い。
 午後、三洋堂、図書館「夢」「アピタ」と、いつものコース。熱37度1分。
 夜、DVD「るにん」を見る。熱36度4分。

9月23日(水)曇 秋分の日
 午前9時、「後藤理髪店」。10時に帰宅して再就寝。どうしてこんなに眠いのだろう。11時再起床。熱37度1分。
 午後、「梅の木」でコーヒー&スポーツ新聞。「アピタ」で買い物して2時過ぎ帰宅。坂道を掃除する。熱37度。
 夕食は、父の知人が届けてくれたいなり寿司。
 夜、DVD「バルカン超特急」「伯爵夫人」。両方とも再見だが、細部を忘れている。熱36度6分。

9月24日(木)晴
 朝食後、洗濯。新聞を読んで再就寝。午前中に小1時間寝るのが癖になってしまった。10時半再起床。熱36度6分。
 午後、三洋堂、図書館「夢」「アピタ」と回る。いい運動になっている。
 夜、8時。還暦合唱団に参加。微熱のせいか、歌うのがつらい。終わって「かかし」で飲む。高木、熊崎、牛丸、丸山、水上といつものメンバー。11時半帰宅。熱36度5分。

9月25日(金)晴
 父、96歳の誕生日。「何か食べたいものがあるか」と聞くと「誕生日なんかどうでもええ」と父。そういえば、我が家に誕生日を祝う習慣はなかった。子供の頃、誕生会なんてなかったし、プレゼントをもらった記憶もない。ケーキを食べたこともない。思うにそれだけ貧しかったということだ。
 午後「夢」でコーヒー&スポーツ新聞。夏に戻ったような暑さ。寒かったり暑かったり、奇妙な気候だ。なんだか地球がおかしくなっているような感じがする。
 3時頃、父の寝室、茶の間、廊下に掃除機をかける。汗で全身ぐっしょり。熱36度8分。夕食に「アピタ」で買った赤飯を父と食べる。
 夜、「にしの」「じゅうべい」とはしご。11時帰宅。熱36度6分。

9月26日(土)晴
 午前中、再就寝。10時半起床。
 午後、三洋堂、「夢」「アピタ」と歩く。
 夜、DVD「デクスター」の1、2を見る。アメリカで評判のTVドラマだが、こんなに血がドバドバで大丈夫なのだろうか。子供も平気で見ているのだろうか。
 夜になっても熱下がらない。37度3分もある。室内温度が26度と高いせいか。
 シャワーを浴び、缶ビールで読書。深夜零時、熱36度4分に下がる。

紫式部
ひめりんご

■父の口座から50万出す
9月28日(月)晴
 午前7時半起床。寒い。
 10時、ケアマネージャー垣内さん来。月末の定期面談。父が96歳になったのに、あまりに元気なので驚いていた。父は「だんだん体全体が弱おうなってますね」と答えた。大きな変化はないが、少しずつ体力が落ちているのは確か。垣内さん脈拍を測り、「ちょっと少ないですね」と言う。脈拍数50くらいで、自分の半分だ。もちろん自分の脈拍が生まれつき多過ぎるのだけれど。
 午後、父から通帳とカードを預かり、十六銀行へ行く。父の口座から生活費50万円出し、自分の口座へ移す。月に10万で生活できるが、なんだかんだと出ていき、50万円が4か月しか持たない。
 夜、DVD「デクスター」5を見たあと「にしの」「ベリンダ」とはしご。11時半帰宅。雨になっていたので「ベリンダ」でビニール傘を借りる。熱36度4分。

9月29日(火)雨のち曇
 午前中は雨。新聞を読んだあと再就寝。10時半再起床。熱36度7分。
 午後、三菱東京UFJへ行き、東京へ生活費を振り込む。「夢」「アピタ」と回って2時過ぎ帰宅。熱37度。
 夜、DVD「デクスター」のファイナルを見る。これはまだ続くのだろう。熱37度5分。シャワーを浴び、缶ビールを飲みながら原稿書き。深夜零時、熱36度3分の平熱にもどる。

9月30日(水)雨
 午前7時半起床。熱36度3分。平熱。父が珍しく起きてこないので、寝室を開けて大声で起こす。「しまった。もう8時か」と言って起きた。自分だけ先に朝食をすませる。
 新聞を読んだあと、セルシンを服んで再就寝。セルシンが効いたのか1時間半も眠ってしまった。熱36度8分。やはり上がっていく。
 午後、三洋堂、「梅の木」、郵便局、「アピタ」と回って2時過ぎ帰宅。熱37度2分。
 9月分の生活費を精算する。支出合計9万7028円。10万円以内でおさまった。特別出費のシルバー料金、ビール代、墓掃除関係を引くと、一日平均2000円。先月と同じだ。自分の酒場代は、微熱のため控えたので5万円くらい。まあ適正か。
 夜、DVD「Dr.HOUSE」の1を見たあと原稿書き。熱37度1分。今日は朝起きたときから「のんびりしろ」と自分に言い聞かせ、せっかちにならないよう注意したせいか、熱が37度2分以下でおさまった。
 10時半、入浴。缶ビールを飲み、読書。深夜零時、熱36度3分。平熱。寒い。
 今月も大きな出来事はなかった。自分が微熱に悩まされたことくらいだ。さて、来月はどうなるのだろう。

(次回へつづく)

コスモス
ペチュニア

大島 一洋  (おおしま・いちよう)
1943年岐阜県中津川市生まれ。早稲田大学第一文学部美術専修科卒。
大和書房を経て、平凡出版(現マガジンハウス)に中途入社。「週刊平凡」「平凡パンチ」「ダカーポ」「鳩よ!」などの雑誌および書籍編集にたずさわり、2005年定年退職。現在はフリー編集者&ライター。著書に『芸術とスキャンダルの間』(講談社現代新書)。
 
 
 
 


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