【知の庭】 おらが藩
2007.02.13
Vol.2  土佐藩(高知) 全国制覇を夢見た男のロマン 織田信長に「鳥なき島のコウモリ」といわれたが 四国の雄 長宗我部元親
長宗我部 友親
 織田信長を初め、豊臣秀吉、徳川家康ら優れた武将が天下を狙って覇を競っていた時代。織田信長に「鳥なき島のコウモリ」といわれていた男がいた。当時、土佐の豊岡城主だった長宗我部元親である。中央で活躍する信長ら英傑にとっては海を渡った向こうの、さらに山脈を越えた土佐の国の男など、取るに足らぬ存在だったであろう。
  土佐は山が多い、だから馬も足の関節が太く背が低い、山岳地帯で使いやすい格好をしていた。今のサラブレットのようなスマートなものではない。言葉も京都あたりの公家言葉とはまったく違い、いわゆる土佐弁である。
 そんな辺境の地ではあったが、元親はしっかり中央を見据えていた。まず、自らの嫁について、信長に依頼している。このころ信長の意を受けて、四国方面を担当していたのは明智光秀である。だから、元親は明智の家老、斎藤氏の娘を正妻に迎えている。斎藤は本能寺の変にも関係しているので、このあたりは歴史的にも興味深いところだ。
  さらに、元親の閨閥作りは奥が深い。信頼していた後継ぎの長男に信長の一字をもらいうけ「信親」としている。これも明智の仲介でおこなっている。さらに信長からは名刀一振りも同時に授かっている。
 元親の目は東北にも向けられた。伊達家の重臣、柴田外記とも縁つづきになっている。柴田外記は伊達騒動で登場してくる。また、九州の柳川の立花家の家臣にも、末の息子盛親の娘を出している。このように全国に目を配って、血縁を広げ情報が集まる仕組みを作っていた。系図をじっと眺めていると戦国時代を生きた元親のロマンの一端をうかがい知ることが出来る。 長宗我部家 家系図長宗我部氏家系図
 
長宗我部家 家系図
秦の始皇帝を祖に持つことがわかる。
 
長宗我部家 家系図
長宗我部家 家系図 仙台・柴田家、福岡・柳川家など、有力氏族に娘を嫁がせ、長宗我部家の地盤固めを行っていることが伺える。
 
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イラスト 長宗我部 友親  (ちょうそがべ・ともちか)
親房系長宗我部家の十七代。通信社の記者を経て、現在株式会社企画の庭の代表取締役。著書に『なごやの忘れもん』、『街かど経済入門』などがある。
 


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