【趣の庭】軽井沢便り
2008.10.27  
鴬と岩魚は居ついて欲しい

隣接の原野約2万坪

別荘地開発の是非

荒井 久     

写真
朝陽を浴びる栗茸。
ほろ苦さが特徴だ。


悲しむべきか、それとも喜んでいいのか。
軽井沢ヴィラAraiの南側原野の開発が進んでいる。
この夏から、いよいよ着工と相成った。

今年8月のことだ。
軽井沢ヴィラAraiのある地区と扇平別荘地を隔てている道路。
まずは、その拡張工事が始まった。

これまでは普通自動車が普通にすれ違いできるものの。
やっぱり道路は細かった。
その細い道路が、2倍程度に広げられていた。

その突き当たりは「72ゴルフ場」だ。
時々使っていたので、広がるのは歓迎だが。
軽井沢特有の道路脇の大きな木が倒され。
ちょっと悲しかった。

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道路脇の大木が切られた。
道路は2倍くらいの幅になりそうだ。

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大木が切られた後に入ったショベルカー。
道路の整備が進んでいく。

1992年。
もう16年も前のことだ。
軽井沢ヴィラAraiを建てる前の土地を見に来て。
僕は感激した。

湿地帯であったことから、約2メートルも高く造成し。
完璧な水抜きも施されていた。

しかも、目の前には4万坪にも及ぶ原野が広がっていた。
その向こうは扇平別荘地だ。
実は、扇平別荘地もいくつか当たったのだが。
午前中の陽があたらない土地が多かった。

造成済みのこの地は「宅地」だったが、目の前からは「原野」だった。
宅地としては土地が狭かったが、目の前の原野を借景にできると踏んだ。

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軽井沢ヴィラAraiの1階バルコニーから原野を望む。
正に自然の森だった。

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軽井沢ヴィラAraiの2階バルコニーから。
高い位置から原野を眺められる。


そこで、建てた軽井沢ヴィラArai。
2メートルほど高い位置から眺められる原野。
なかなかの眺望だった。

時々原野の中を探検した。
道などないから迷いそうだった。
いくつもの川があり、かなり削られていた。
大雨のたびに、川は深くなっていったようだ。

冬になると川の水は極端に少なくなる。
数年前の11月頃だったか。
ほとんど水が引いた川で、大きな岩魚を見つけた。
3匹も確保、次の週も3匹確保した。
メス1匹に、オス5匹だった。
東京の仲間に「美味しかった」と自慢したら。
「禁漁時期だろう」と叱られた。

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軽井沢ヴィラAraiの南側の木々が切り倒されて。
どうやら大きな道路が造られている。

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原野の中心部でも大きな道路。
次々と工事が進む。

軽井沢ヴィラAraiのバルコニー前でも大きな異変が。
なんと、次々と木々が切り倒される。
どうやら、目の前に大きな道路ができるみたい。

実は、約4万坪の原野の西側には創価学会の施設がある。
いつの間にか、その施設と思われる増設が進み。
どうやら西側2万坪は創価学会の敷地になったようなのだ。

その後、東側約2万坪の別荘地への転換が議論されはじめ。
自然保護団体による反対運動が活発化したのは数年前だ。
どうやら、この地域は貴重な自然植物があるのだそうだ。

自然保護団体の主張は、この約2万坪を町が買い取り。
軽井沢自然植物園にしようというものだった。

長い交渉の後に、どうやら今年の始めに決着した。
結局は「開発」の認可が下りたのだそうだ。

造成を進めるのは、地元の笹沢建設だ。
木々を間引いたことで、自然植物が返って繁殖したと言う。
また、一部に植物園を造るという。
さらに、1戸当たりの面積も大きくした。
通常、別荘地は300坪単位だが、ここでは平均500坪単位にする。
来年の発売だが、すでに予約もきているとか。

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すぐ近くの道路脇にたたずむ道祖神。
寄り添う姿が微笑ましい。

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拡張工事中の道路には栗がたくさん落ちていた。
すぐにこんなに拾えた。

こんな開発が進み。
嬉しいのか、悲しいのか。
こちらの土地も値上がりするという説もあったのだが。
なんだか、不思議な感覚だ。

毎日毎日、特に早朝に。
訪れてくれた鳥たち。
変わらず来てくれるだろうか。

昨年の夏に、目の前の川で捕まえた3匹の岩魚。
そのまま放流してあげたが。
元気に暮らすことができるだろうか。
自然発生していたクレソンはもう無理かも。

だから、気分は複雑なのだ。



荒井 久
1945年、長野県生まれ。1968年、東京電機大学電子工学科を卒業して日本経済新聞社に入社。日経BP社で日経ニューメディア編集長、日経コミュニケーション編集長などを歴任。「コンピュータ・テレフォニー」「ビットバレーの鼓動」「モバイル・インターネットの鼓動」「Web2.0の鼓動」など著書多数。02年、株式会社ソリック(www.soriq.jp)を設立、代表取締役として現在に至る。09年1月、ソリックブックスとして藤原忠彦著「平均年収2500万円の農村」を刊行。08年06月から軽井沢の貸し別荘「軽井沢ヴィラArai」( http://www.karuizawa-villa.com )を、さらに09年6月からは、長野県下の名産物をネットで販売する「採れたて長野」( http://www.toretatenagano.com )を経営している。

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