【趣の庭】お庭拝見
2008.04.07
街にもっと緑を増やそう 熊本市が漱石の森づくり事業 地方景気の低迷で庭にも陰り
林田 茂喜
 
苗木を品定め─業者が親切に教えてくれる

苗木を品定め
  ─ 業者が親切に教えてくれる
 

 春の訪れを告げる植木市が各地で開かれ、園芸愛好家は植樹や花壇の手入れに忙しい。熊本市などが主催する「くまもと春の植木市」を私ものぞいてみた。4百数十年の歴史と日本一の規模を誇る植木市で、客と業者の間の値切り交渉も楽しそう。

果樹苗に人気
果樹苗に人気

果樹苗に人気
 
モデル庭園は見るだけ?

モデル庭園は見るだけ?
 

 今年の市の特徴は、高額の大型樹木の売れ行きは芳しくなく、かんきつ類やブルーベリーなど、お手ごろで実の成る苗木が好調のようだった。それに洋風化の傾向。造園業者が和風、洋風のモデル庭園を展示していたが、洋風の前で立ち止まる客が多かったように思えた。
 主催者の発表によると39日間の開催期間中の入場者は約30万人で昨年比32%減。売上高は2億8千万円で同15%減、いずれも過去10年で最低だった。期間中、寒い日が続き、週末には雨にたたられたことが要因という。だが、それだけではないと思う。

 
植樹を援助
植樹を援助

行政も植樹をあと押し
 

 地方経済低迷の影響が庭にも及んでいるようだ。植樹とは逆に、「年を取ったし、維持管理も大変だから」と、私に庭木を切ってほしいとの依頼も増えている。
 熊本市は平成13年度から緑化助成制度を始めた。個人の庭の植樹、生垣、事業所の緑化をそれぞれ2万円、7万円、30万円を限度に補助する。夏目漱石が明治29年、五高の英語教師として赴任した時、熊本の印象を「森の都」と語ったことにちなみ「新世紀漱石の森づくり事業」と名付けている。しかし、補助申請は年々減る傾向で、この植木市でも看板を立てて制度を宣伝した。

 
野鳥も訪れる

 緑豊かな住環境をつくるために、室内、ベランダ、庭…どこでも余地がある所、鉢でも地植えでも一株でも多くの緑を育てようではありませんか。ベランダにも野鳥が訪れ、グリーンライフの楽しみが広がります。

 
 
林田 茂喜 (はやしだ・しげき)
長野県出身。
通信社の記者を経て、現在、造園業を楽しむ。
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