【趣の庭】お庭拝見
2008.1.7
お隣の庭も多少は掃除することこれが他人の敷地に入り込む術です
林田 茂喜
 
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マンサクの花、
早春、葉が出る前に
紙細工のような花が咲く
 

 マンサクは奇妙な花だ。花弁は黄色の細い紙テープが4本ひらひらとはじけたような形をしている。山中で春一番に花を付ける「まず咲く」が名前に転化したという。「豊年満作」の願いが込められているとの説もある。マンサクの当て字には「万作」と「満作」の二通りがある。

 
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名刺、まず咲く、よろず作る
の初心を込めた
 

 「まず咲く」にあやかろうと私も屋号に借用したが、どちらの漢字を当てるか迷った。結局「庭工房まんさく」と平仮名書きにした。「よろず作ります」との意味も掛けている。だから、植栽、剪定だけでなく、ウッドデッキ、板塀なども手掛ける。

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手すりに枝を使って遊んだ
 

ウッドデッキの階段の手すりに適度に湾曲したツバキの枝を据え付けたのは、ちょっとしたアイデアと思っている。

 

 マンサクといえば狂言師・人間国宝の野村万作さんに触れたい。毎年正月の第一金・土曜日に福岡市・大濠公園の能楽堂で「ふくおか万作の会」が開かれる。「地方でも上質の演劇を観たい」と下関市の企画プロデューサー野間涼ミさん(故人)が創設して今年で21回目。

 
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舞台がはねて和やかに
 

 私は第4回から、桟敷に座布団を並べるなどのボランテイアスタッフに加わってきた。万作さんにとってはこの会が一年の演じ初め。これまで「釣狐」「宗論」「花子」「木六駄」など大曲、秘曲を上演、この会への特別の思い入れを感じさせてくれた。「心が和む笑い、人間味のにじみ出る」舞台を目指し、芸と心を磨いている万作さんは、観る側に対しても“観上手”を求める。かつて万作さんが出演したインスタントコーヒーのCMのコピー「違いの分かる男」に私もなろうと念願している。

 
林田 茂喜 (はやしだ・しげき)
長野県出身。
通信社の記者を経て、現在、造園業を楽しむ。
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