【趣の庭】釣り三昧
2010.2.1

釣り三昧 Vol.50
Joy of Fishing


居酒屋「弥助」は
今日も大騒ぎ!

樋口 正博

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逢坂誠二(左)、タコの介(中)、あとは常連さん

やい、タコの介。
「弥助」にはやく連れていけッ!

 タコの介が毎日のように通い詰めている居酒屋「弥助」。このコラムに何回も登場していて、嵐山光三郎からも「おい、タコの介。はやく『弥助』に連れていけ」と迫られている。
 連れていくのはいいけど、オヤジや常連は下品だし、店は小さくて汚いし…。料理はただ安い(大抵1品200円)だけで、たいして旨くはないし…。んな言い訳をしていると、
「ぐだぐだ言わずに、連れていけッ!」
 と、嵐山の癇癪が爆発しかねない。ま、気が向いたらご招待します。冬眠中の嵐山さんへ。
 じつは、嵐山はただいま冬眠中。「つり丸」の連載「つり道楽」も休載中。寒さにめっぽう弱い嵐山は巣ごもり中なのだ。復活は4月くらいかな。

オヤジは元社員食堂の料理人

 「弥助」は居酒屋だが、稼ぎは昼飯。昼の3時間ほどが勝負。お客は10分以内で交代していくという戦場になる。
 オヤジは団塊トップの世代で、長く社員食堂の料理長をしていた。だから、短時間に大量の料理を素早く出すことは大得意だ。メニューも即戦力となる生姜焼き定食など3種類くらいしかない。そして料金は500円均一。
 大社員食堂で鍛えた定食なので、ともかく腹一杯食いたい近隣の会社員たちが殺到した。
 オヤジは「稼ぎは昼飯、夜の居酒屋は道楽」と、タコの介たち常連にはいつも言っている。
 たしかに、昼飯だけで商売が成り立っていたようだ。夜になると、途端に力が抜けてホッピー割りの焼酎グラスを離さない。
 たまさか、9時くらいに客がいなくなると、待ち構えたように「準備中」の看板を店先に出して遊びに行ってしまう。タコの介が暗くなった店にたどりついても後の祭り。

ひる飯の問題

 ところが、このところオヤジが浮かない顔をしている。どうしたの? と聞くと。
「頼みの昼飯が危機。お客の数が少なくなった」
 なんで? どうやら、不景気のせいだという。かつては安くてボリュームがあった500円定食が、いまとなっては安くはなくなってしまったのだ。280円の弁当が出る時代である。500円は安さで勝負するには微妙な値段になってしまった。
 オヤジは頭を抱えている。安くするべきか。このまま我慢するか。なにしろ、夜の居酒屋を道楽にするためには稼ぎ頭の昼飯をなんとかてこ入れしなければならない。
 常連のタコの介たちにとっても、ことは重大である。椎名誠ではないが「ひるめしのもんだい」である。昼飯で稼いでもらわないと、夜が持たない。

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タコの介のバラコレクション1 マチルダ

逢坂議員が常連になった

 そんな「弥助」に新しい常連が加わった。衆議院議員の逢坂誠二(民主党)である。逢坂は北海道ニセコ町長時代から注目を集めていた。タコの介も新しい政治家のタイプとして期待していた。まさか彼が「弥助」の常連になるとは思わなかった。
 逢坂は議員としては最初にツイッターを始めたネットワーカーだ。いまや自民党の風雲児、河野太郎、事業仕分けで名を馳せた蓮舫、耐震偽装問題を追求した馬淵澄夫、はたまたハマコーまで、いまやツイッターは政治家にとって有力なコミュニケーションツールとなっている。
 その逢坂議員だが、するどいツイッターの文章とは裏腹に、「弥助」に来るとただの女好きの酔っぱらいに変身している。タコの介がツイッターの話や選挙区の話を振り向けても、ほとんど聞いてはいない。
「マリちゃーん、あいかわらずきれいだね」
 と店員のマリ子にべったりなのだ。
「つり丸」のケンがいつも持ち込む釣魚を、今度一緒に食べながら女の話をしましょう。逢坂君。

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タコの介のバラコレクション2 シャンテ・ロゼ・ミサト

樋口 正博 (ひぐち・まさひろ)
1952年、長野県生まれ。
沖釣り専門誌「つり丸」編集長。最近は釣りよりも魚料理に興味が傾いてしまった。毎月一回、嵐山光三郎さんと連載「釣って開いて」の取材に出かけるのが、おもな釣り取材となっている。通称「タコの介」(嵐山光三郎命名)。
 
 
 


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