【趣の庭】釣り三昧
2009.11.15     

釣り三昧 Vol.47
Joy of Fishing


沖釣りでも豪腕
小沢一郎、忙中鯛を釣る!

樋口 正博

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濤川船長のアドバイスを真剣に聞く小沢氏

小沢氏がマダイをやる

 たぶん、いま日本で一番忙しい男のはずの民主党・小沢一郎幹事長。タコの介はかねてから小沢氏が沖釣りが大好きなことを知っていた。小沢事務所には毎号「つり丸」を送っていて、楽しそうに手に取っているということも聞いていた。
 その小沢事務所から「今度、外房・大原のマダイ釣りをします。『つり丸』さんだけの独占取材もOKです」という、とんでもない依頼が飛び込んできた。
 小沢氏は秋の一日をマダイ釣りで楽しみたいというのだ。
 タコの介はいつも思う。沖釣りという趣味の世界では、社会的地位など関係なくなってしまうということを。同じ船に乗ってしまえば、ただの釣り好き同士のお付き合いができる。

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釣り方はすぐにマスターした

乗りこんだのは
大原港「長栄丸」

 午前5時。黒塗りの車が大原港に到着した。タコの介の目の前に小沢氏が現れた。
 さっそく挨拶をすると、「いやぁ、『つり丸』さん。今日は楽しみにしてました。よろしくお願いします」と、満面の笑みで答えてくれる。
 すでに釣りの格好をしているので、にこやかな釣り好きのおじさんそのものだ。ちょっと場違いだったのが、小沢氏の出港を見送ろうと集まったスーツ姿の地元議員軍団だった。
 「小沢氏、大原に来る」という情報は事前には知らさせてなかったので、出船の準備をしていた港の人たちは「なんだ、なんだ」といぶかしげだ。
 小沢氏は「長栄丸」に乗りこんだ。秘書が数名同船した。SPなどはいない。
 ただひとり張り切っていたのは、「長栄丸」の濤川長宏船長。そわそわしながら、道具のセッティングに余念がない。

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マダイが掛かると笑顔が弾けた

「沖釣りは周囲を気にしなくていいね」

 5時30分。小沢氏を乗せた「長栄丸」は大原沖に走り出した。小沢氏の釣り座は右舷大ドモ。釣り方はスピニングリールによる「ひとつテンヤ」のマダイ釣り。冷凍のエビをオモリ付きのハリに刺し、海底から50センチくらい底を切ったタナにセットする。ときおり、シャクリを入れてエビエサを躍らせてマダイを誘う。
 マダイ釣りの方法はたくさんあるが、この釣り方はとてもシンプルで奥が深い。つまり面白いのだ。
 小沢氏はこの釣りは初めてということだったが、濤川船長が付きっきりでアドバイスしたので、すぐにやり方をマスターした。竿を扱うしぐさは手慣れたもので、沖釣りの経験があることをうかがわせた。
 タコの介は釣りをしている小沢氏に声を掛けてみた。いつもどんな釣りをしているのか。
 「八丈島なんかによく行きますよ。飛行機で1時間も掛からない上に、大型のカンパチやヒラマサが釣れるから好きなんです。
 沖釣りはいいね。周囲を気にしなくていいし、釣りに没頭できる」
 釣りの話をするときは、ほんとうに嬉しそうだ。あの人々を魅了する笑顔が弾けている。

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濤川船長がタモ入れをしてマダイを取り込んだ

爆釣する小沢氏
満足な秋の一日だった

 最初のポイントは不発だった。濤川船長は焦りまくりだ。それでも仲間の無線で釣れているポイントを教えてもらい、そこで爆釣が始まった。
 小沢氏が相次いでマダイを釣り上げる。しかも、1・5キロ以上の良型を釣ったのも小沢氏だった。船長が嬉しそうだ。小沢氏の竿が曲がるとタモを持って走ってくる。
 こうして、午前11時の沖揚がりまで、小沢氏は一心不乱に釣りをした。その間、ペットボトルのお茶を飲んだくらいで、弁当には手を付けずに釣りに専念していた。本当に釣りが大好きなのだ。
 「政界を引退して、釣り三昧がオレの夢」と小沢氏は語る。いまの彼の立場ではのんびりと釣りを楽しむのは夢のまた夢だ。
 こうして、小沢氏にとっては大満足のマダイ釣りとなった。
 「久しぶりのマダイだった。あの特有の強い引きが心地よかった。船長にも感謝しなくちゃ」
 小沢氏は豪快な笑顔を見せて、大原港を走り去ったのだ。

 小沢幹事長のマダイ釣りの様子は「つり丸」12/1号(11/14発売)に掲載されています。

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秋は数釣りのシーズン。それでも大漁だった

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「長栄丸」ファミリーと記念写真

樋口 正博 (ひぐち・まさひろ)
1952年、長野県生まれ。
沖釣り専門誌「つり丸」編集長。最近は釣りよりも魚料理に興味が傾いてしまった。毎月一回、嵐山光三郎さんと連載「釣って開いて」の取材に出かけるのが、おもな釣り取材となっている。通称「タコの介」(嵐山光三郎命名)。
 
 
 


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