【緑の庭】牧野植物園便り

2009.7.6      

Makino Botanical Garden News
タキユリ


まるでピンクのシャンデリアのよう

断崖にせり出すように花開く

シーボルトがお気に入りだったカノコユリの仲間

夏井 操

 高知市から北に向かって車で20分ほど山道を走ると、土佐山という地区があります。ここは、自然がまだ多く残っていて、ピンク色のユリ、野生のタキユリが今の季節に見られます。先日私もこの土佐山に足を伸ばして、多くのタキユリを見てきました。


タキユリ

■いくつもの花が開く
 石垣などの傾斜地に生えて、茎を長く伸ばしていくつも花を咲かせている様子はまるでシャンデリアのようにも見えます。
 古くは崖(がけ)のことを、水があってもなくても「タキ」と呼んだそうで、このように断崖にせり出すように咲く姿から「タキユリ」の名前が付けられました。
 タキユリはカノコユリの変種とされています。母種であるカノコユリは色が濃く、茎がまっすぐ直立するもので、園芸品種の親として使われます。


カノコユリ

■タキユリはカノコユリの変種
 江戸後期に来日していたドイツ人医師シーボルトは著書『日本植物誌』で、数あるユリの中からカノコユリと白花のシロカノコユリを紹介しています。カノコユリがもともと長崎でも見られ、目に留まったとも考えられますが、限られた紙面にカノコユリを2点も掲載するとは、よほどお気に召したのでしょう。
 シーボルトが持ち込んだカノコユリは、ヨーロッパの園芸雑誌でその美しさが宝石にたとえられ、大旋風を巻き起こしました。

■安芸市などにも咲いてます
 
さて、タキユリですが、県内では、土佐山のほかは、安芸市や仁淀川町などの山道で見ることができます。見応え十分です。牧野植物園にもたくさん植えてありますので、ユリの芳香薫る園内をお楽しみください。


タキユリ


生態園のタキユリ

■見ごろを迎えています

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ミズキンバイ
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ハス類.
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カワラナデシコ
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カンナ類
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ヒギリ
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熱帯スイレン

(県立牧野植物園 園芸課)


高知県立牧野植物園

 牧野植物園は、高知県が生んだ植物学者・牧野富太郎博士の業績を顕彰する施設として、昭和33年(1958)に、高知市五台山に開園した施設です。平成11年11月には「牧野富太郎記念館」が開館しています。
 園内には博士を生む土壌となった高知県の植物を中心に、博士ゆかりの植物など約3,000種が四季を彩られています。
 また、植物園機能とあわせて、貴重な資料を紹介する展示、研究、生涯学習の場を提供する施設などを収めた博物館が同居する総合施設は、国内では他に例がないと思われます。さらに、景観に配慮した環境保全型建築の方向性を示す優れた建築物として全国的な評価を受け、第13回村野藤吾賞をはじめ数々の賞を受けています。

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