鈴木千惠子の「収納の知恵袋」


 収納の知恵袋VOL5


  机の整理(3)
   書類を保管方法と期間を決める


 引き続き今回もVOL4で紹介した達人、グラフィック&エディトリアルデザイナーの浅石久美子さんの整理方法を紹介。

■進行中と完了した書類の保管場所を分ける

 浅石さんは、進行中の書類は中央の引き出し、完了した書類は右側の引き出し下段と保管場所を明確に分けている。

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■完了した書類は、保管方法・期間をルール化する

 浅石さんの仕事、デザインワークはすべてPCで行う。作成物の管理はPCのハードディスクに保存される。
2002年以降は、PCで保管するものと紙で保管するものとに分け、それぞれに保管期間を決め保管している。


【紙の保管】
  @資料、進行表、作成物など紙の書類は、進行中から保管するのは最新のものだけ。
  A完了後は、最終の紙書類だけを引き出し内の紙挟み式フォルダーに移動させる。
  B保管期間は1年。
  C1年以上前のものは、今後も確実に必要となるもの以外は捨てる。

【PCデータの保管】
  @最終データのみ残す。
  A1年間はハードディスクに保管。
  B1年経過したら、CDに保存する。


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■紙データの保管に便利

紙挟み式フォルダー&ボックスファイル


書類を保管する方法は,バインダー式やレバー式のファイルが使われることが多いが、浅石さんは「綴じる」手間がない紙挟み式フォルダーを使っている。
VOL4でも書いたが、もう少し詳しくという要望があったので紙挟み式フォルダーの使い方、選び方についてもう一度紹介したい。
紙挟み式フォルダーは、その名の通り、厚紙を二つ折りにして、折り目を底にし、折った厚紙の間に書類を挟むだけというシンプルなファイリング用品。
シンプルながら、さまざまな利点があり、アメリカではファイリングの基本アイテムになっているという。

   紙挟みフォルダーの利点
   ・挟むだけなので「綴じる」手間がない。
   ・二つ折りしただけなので厚みがない。
   ・厚みがないからスペースをとらない。
   ・インデックス(見出し山)がついているので検索しやすい。

ただし厚みがないので、紙挟み式フォルダーだけでは自立しないので、ボックスファイルに立てて使用する。
浅石さんの場合も紙挟み式フォルダー&ボックスファイルを活用し、書類を探しやすく、出し入れしやすい保管をしている。

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■保管と保存の違いは?

ここで恥ずかしい報告をひとつ。
実はVOL4で今回の予告をしたとき、「保存期間については次号で紹介」と書いた。タイトルも「書類を保存方法と期間を決める」だった。今回記事を書くにあたって、書類の保存といえばファイリング、ファイリングといえば、ファイリングコンサルタントの小野裕子さんということで、今年10月発売されたばかりの、彼女の著作「ファイリングの基本&超整理がイチから身につく本」(すばる社)を読んだ。
読み始めたとたんに、目が点になった。

<p32の小見出し>
ファイリングの基本用語を押さえよう
「保管」と「保存」、「ウツシカエ」と「オキカエ」

えっ?保管?保存じゃだめなの?
この「保管」と「保存」の違いを理解することはかなり重要らしい。
小野裕子さんの本には、
「保管」
文書を所定の期間(標準的には2年)オフィスの中でとっておくこと。
「保存」
オフィスでの所定の保管期間が経過した文書を書庫室でとっておくこととある。ちなみに書庫室とは,箱詰めした保存文書を保存期間が満了するまでとっておく場所とある。

広辞苑も引いてみた。
「保管」
大切なものを、こわしたりなくしたりしないように保存すること。『書類を金庫に保管する』
「保存」
そのままの状態を保って失わないこと。現状のまま維持すること。「遺跡の保存」、「保存がきく」

ますます訳が分からなくなり、調べて行くと、情報処理用語規格というのがあって、国際的にはISOで、日本ではJISで、情報処理の規格が決められているのだという。

JIS X 0701(情報及びドキュメンテーション−用語)による定義
「保管」
(1).後の利用に備えるため、データ並びに資料の配置及び保持にかかわる過程。
(2).資料を規定の条件下に保ち、その検索又はその中に含まれる情報の検索を可能にするための保存方法。
「保存」
資料及びコレクションの健全性を保持し、寿命を長くする他のすべての方策で、財政的、政策的決定も含む。

ますます分からなくなりそうだが、記事を書くにあたっては下記のよう単純明解に整理した。
机まわりの収納なので、出し入れしやすく探しやすい場所ということで、「CDへの保存」以外は「保存」ではなく「保管」を使用した。

「保管」
出し入れしやすく探しやすい場所で管理。
「保存」
一定期間経過しものを、紛失や劣化のない場所で管理。


ファイリングに置ける「保管」と「保存」について詳しく知りたい人は以下の資料を参考にして欲しい。

著作
小野裕子著
「ファイリングの基本&超整理がつくイチから身につく本」(すばる社)
ホームページ
   Filingファイリングの部屋
   ウィキペディア


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小野裕子さん
ファイリングコンサルタント。
日本で唯一、企業と個人両方のファイリングを指導している。イトーキファイリング研究所を経て2005年独立。ファイリングのノウハウを家庭向けに応用した「小野式ホームファイリング講座」は各地で好評。著書「夢をかなえるファイリング」(法研)
http://www.filing1.com/

 2010年12月14日(火)

鈴木 千惠子(すずき・ちえこ)
西武百貨店池袋店勤務を経て、フリーのライターに。主婦と生活社発行の「収納カタログ」「おしゃれな部屋は収納でつくる」など収納ムックを中心にライターとして参加。収納の他で得意分野は社員教育のマニアル作成。そら飛ぶ庭では『大人の収納』について提案できたらいいなと考えている。
 
 


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