鈴木千惠子の「収納の知恵袋」
 鈴木千惠子の「収納の知恵袋」


 収納の知恵袋VOL1


  「本の収納」

 リビング、キッチン、トイレなど

 「読みたい場所」「よく読む場所」に収納を
 その場合、自然光など照明に注意を


 

さまざまな調査でも捨てられないものベスト5に必ず登場する「本」。
これはもう収納の基本中の基本「捨てる」という行為とは相容れないものではないかなど思い悩んでいたら、奇跡のように、ある「本」と出会った。

■ 本には捨てられない理由があったのだ

私自身が捨てられないものナンバーワンは「本」である。
引越しのたびに、何度も整理し捨ててきたのだが気がつくとすぐ本箱から溢れてしまう。
本箱どころか家中のあちこち小山ができる。
本は捨てるどころか、整理整頓するのさえ諦めようと思っていた矢先、この本に出会った。
それが今回ご紹介するアランパワーズ著今井由美子翻訳「自宅の書庫―本ある暮らし。本をインテリアとして生かす」である。2000年発行だが、私がであったのはつい最近。昨年暮れ近所の図書館で見つけた。収納ライターとしては恥ずかしい限りである。
アランパワーズはこの本で、本を歴史的に紐解いて、どこにどんなかたちで収納されて来たか? さらには「本を所有する」とはどういうことなのか? を丁寧に解説してくれる。
私はこの本を読んで、目からうろこがポロリ。本を捨てることは諦めた。
本は文化的遺物である。カンタンに捨てたりなんかできなくて当然なのだ。本は所有するものであって、捨てるものではないのだとこの本に教えられた。

■ 本は「捨てるもの」ではない。
  さまざまな生活シーンに生かすことが「本の収納」。


ホームライブラリーやホームオフィスをはじめ、リビング、キッチン、廊下、寝室、トイレ、玄関など、見つけようとすれば本の収納場所はいくらでもあるとアランパワーズは教えてくれる。
アランパワーズの論理を、いわゆる収納の基本「使用頻度の高い場所にしまう」に従って考えてみれば、本は「読みたい場所」「よく読む場所」を見つけて収納するべきだと分かる。
例えば、リビングには今読みかけの本のコーナーを作る。キッチンには料理関係の本。玄関には季節モチベーションに合わせて本をディスプレイする。トイレは雑誌を中心に収納し、回転率を高くする(不必要になったら廃棄も考える)。
そいて、家の余裕があるなら、本だけを収納する部屋(ホームライブラリー)を作り家族のコミュニケーションの場に。
そして本を収納したスペースには、ちょっと腰掛けて読書できるイスを置くことがポイントである。収納した場所で読書が楽しめてこそ「本の収納」が活かされるのだから。

■ 本の収納でこれだけは注意して

収納場所は選ばないといっても注意すべきことはいくつかある。
本は湿気には弱いので、風通しのよい場所を選びたい。
また、読みたい場所に分散するのだから、「読める環境」つまり照明が大事である。できるだけ自然光で読めるようにしたいが、それが望めない場合も、手元を照らす明るすぎない照明を用意したい。
寝室に本を収納する場合は、大きな本棚は避ける。地震のとき、本は飛び出しやすいので要注意。
本の収納は、図書館のようなオープン棚が家庭でも主流だが、安全対策として、できれば扉つきのものにしたい。

あらゆる生活シーンで本ある暮らしを楽しむために、本の収納を見直してみてはいかがだろうか?
本は「捨てる」ではなく、本の収納でいかに暮らしを楽しめるようにするか、それが本の収納の課題である。

☆それでも本が捨てたい方はこんな方法もあります。
たもかく「本と森の交換」
1994 年1月から「あなたの本と只見の森を交換します」という事業を開始。
本やCDを定価の10%で評価、1750円につき只見の森1坪 と交換。交換券にしておく方法もあり。交換券はたもかぶ本の店で本の購入代金に、提携旅館の宿泊料金に充てることも可。
http://www.tamokaku.com/2005/honmori/system/first.html

 2009年01月09日(金)

鈴木 千惠子(すずき・ちえこ)
西武百貨店池袋店勤務を経て、フリーのライターに。主婦と生活社発行の「収納カタログ」「おしゃれな部屋は収納でつくる」など収納ムックを中心にライターとして参加。収納の他で得意分野は社員教育のマニアル作成。そら飛ぶ庭では『大人の収納』について提案できたらいいなと考えている。


 


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